ヒロ

パンズ・ラビリンスのヒロのレビュー・感想・評価

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
4.2
スペインのフランコ独裁政権時代が舞台で無垢な少女が主人公、エリセの『ミツバチのささやき』が遠く離れた田舎町まさしく空想世界に住む少女が図らずも電車の線路から時代のうねりを聞いた、空想ファンタジー→現実リアリズムの視点。
実の父は死に母は身重、義理の父は極悪非道な大尉、独裁政権とレジスタンスの闘いは目の前で起こり目も向けられない現実世界から抜け出したいという少女の願望が創り出した空想世界、現実リアリズム→空想ファンタジーの視点。
対極なアプローチで以って描かれた歴史への痛烈批判。空想を掻き分けて辿り着いたあまりにも悲しすぎる現実に泣ける。大人も子供も楽しめる?ダークなダークなダークな非常にダークなファンタジー。
イノセントなものは壊したくなる。

デルトロが脚本力を手に入れたら無敵なのは誰もが知るところ。そんな彼の最新作『シェイプ・オブ・ウォーター』が楽しみすぎる。
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