じゅん16g

パンズ・ラビリンスのじゅん16gのレビュー・感想・評価

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
3.0
内戦中のスペインが舞台。妊娠中の母と共に、母の再婚相手である軍人が滞在している前線基地へ来た主人公。
彼女は不思議な妖精に誘われて入った森の奥で、迷宮の守護者に会い試練を与えられる…といった話。

内戦中という彼女にとって辛い現実と、本の世界に入ったような不思議な世界を行ったり来たりするダークファンタジー。

若干ネタバレになるが、この作品は2つの見方が出来ると思う。
1つ目は彼女は本当に地下の世界のお姫様で、守護者に与えられた試練の末に王様の元へ帰ることが出来た。
2つ目は妖精の話などは全て彼女の妄想で、内戦や母の再婚など辛い現実から目を背け、本ばかり読んでいたためにそのような妄想を現実のものと思ってしまった。

1つ目として観たほうが精神衛生上も良いが、大尉にはパンが見えていないところや王様のくだりなどの後に現実世界で死んでしまう主人公のカットになるあたりどう考えても妄想だったとしか思えない。
しかし、あのまま生きていくよりは主人公にとってのハッピーエンドだったのかもしれない。