やし

ブロークン・アローのやしのレビュー・感想・評価

ブロークン・アロー(1996年製作の映画)
4.2
【あの日の思い出レビュー】


クリスチャン・スレーターといえば、『トゥルーロマンス』のクラレンス。

脚本のタランティーノが自身をモデルにし、コミックとソニー千葉(千葉真一)が好きなオタクだけど、惚れたコールガールのため男を魅せるイカしたバイオレンス野郎。


そんな彼が本作でヒーローを演じるアクション映画がコレ。

でも、はっきり言って彼はヒーローって柄じゃない。
顔も地味だし、動きも精一杯頑張ってるって感じ。ヒーローって柄じゃない。

だけど、本作は彼一人が輝くヒーロー映画じゃない。


ジョン・トラボルタ。
彼とスレイターは空軍で、上官(少佐)と部下(大尉)という関係。
だけど、トラボルタ演じる少佐は大尉とともに搭乗したステルスの演習中、搭載した核兵器を盗んで姿をくらます。
スレイターは核兵器を取り戻すべく、トラボルタを追う。


『ソード・フィッシュ』や『フェイス・オフ』でもそうだったけど、トラボルタが演じる悪役は知性と狂気が相まってとっても魅力的。
煙草を吸う姿、静かに怒るところはセクシーでもあるし、テーマ曲まで格好良い。

パッケージもこの二人がメインにはなっているが、こころなしかトラボルタに若干比重が寄っているww


そして本作を手掛けるは、香港ノワール『狼たちの挽歌』シリーズでハリウッドにアクションの手腕を買われて米国進出した、前述の『フェイス・オフ』やトム・クルーズの『MI:2』でも有名なアクション映画の名匠ジョン・ウー。
(音楽はハンス・ジマー♪)


結果、この映画には峡谷、車、地下洞窟、電車と色々なアクションシーンがあるがどれもドキドキできるし、スレイターも間違いなく格好良い。


本作のヒロイン(サマンサ・マシス)もパークレンジャーコスで地味系だけど、スレイターとはお似合いでナイスマッチング。

特に、スレイターと彼女の電車の上のシーンは、ハンス・ジマーのBGM効果もあり、相当アガるところとなっている。

もちろんラストのタイマンもアゲアゲ。


世間の評価はともかく、コレやっぱ自分的には名作だと思う。
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