ジャッキーケン

ブロークン・アローのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

ブロークン・アロー(1996年製作の映画)
3.6
核爆弾強奪(ブロークンアロー!)

ハリウッド時代にジョントラボルタ&クリスチャンスレーター当時イケイケの二人を主演にリアルガチな爆破とインテリジェンスな勢い的に全盛期なハリウッド製ジョンウー映画!

荒野が一面に広がるユタを舞台に核搭載のステルス戦闘機で特殊訓練をするトラボルタとスレーター、仲良くボクシングしては男臭く先輩後輩してる二人、一瞬で悪役顔となるトラボルタの裏切りによって核が強奪されてしまう!

テレビもねえ!車もねえ!ここは砂漠のど真ん中!

絶望の淵に立たされるスレーターは地元の警官と一緒に核爆弾を取り戻しに奮闘する!

「フェイスオフ」に続いて悪役面が定着したトラボルタがスレーターの常に一手先を行っては20ドル儲ける!命をかけた心理戦においてthe 90年代な洒落たセリフの小競り合いは耳が気持ちいい!ジョンウー映画は「男たちの挽歌2」の軽快な台詞回しが印象的だけど本作も中々良い。普通ならキレ散らかしてもいいスレーターが「負けたぜ」と言って20ドル紙幣を荒野に置いておく肝の座りっぷり!

銃撃戦においては香港ノワール時代とハリウッド時代においては落ち着いててなんもない荒野だからかそこまで惹かれないがヘリの爆発の連発と特急列車の上で壮絶な銃撃戦を繰り広げる!ステージが特殊ギミックで手に汗握る!

トラボルタが策士だからジョンウー映画の中でもインテリ風な作品。それでも最後は「銃なんか捨ててかかってこい!」なボクシングスタイルの殴り合いで決着をつけようとする!さらにはスレーターの超絶カッコいいアクロバットスイッチ押しに惚れる

ジョンウー映画においては控えめであまり目立たない作品。「MI2」でのトムがスパイを捨てて格闘に乗り出す原油が滲み出ているハリウッドにおける自身の方向性に活路を見出した今後のジョンウー映画においては割と重要な作品