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恋のエチュードのgのレビュー・感想・評価

恋のエチュード(1971年製作の映画)
3.0
ジャケットがとても素敵で、それだけで観たくなった映画。

主人公の青年と二人の姉妹、3人の中で揺れる恋心を描いたフランス映画。とても静かで、淡々としていて、セリフはいちいち詩的で美しい。この映画を観ている自分に酔いそうになるような映画だった。

でも大人っぽくて淡々とし過ぎている為か、途中で若干飽きてしまうところも……。主人公の青年の恋心が二人の姉妹の間で揺れる動いているところでは、はっきりしない青年に少し苛々するし、淡々とした静けさがずっと続くのでむずむずした。

とても静かな映画で、登場人物たち、特に主人公はあまり表情も変えない。その代わり、(詳しく覚えてないんだけど)セリフで心情を表す部分が多かったような気がする。大きく跳ね上がるような展開もないけれど、物凄く平坦なお話というわけでもない。映画ってどれもそういうものだけど、「他人の人生をひたすら見せられた」という印象が一番残る。

特に主人公の考えていることは、理解は出来ても共感が出来ないので 「こんな奴もいるんだな」という思いしか残らない。逆に主人公を振り回し、そして振り回された二人の姉妹の思いの方が少なくとも共感できる部分はあったかも。
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