こたつむり

ドラえもん のび太の魔界大冒険のこたつむりのレビュー・感想・評価

3.8
★ 恋の呪文ならばスキトキメキトキス

前作に引き続き、劇場で鑑賞した作品。
入場特典として「ぼくたち地球人」と書かれたバッジをもらった記憶が残っています。今ではドラえもんの色が赤くても黄色くても目新しく感じませんが、当時は緑色というだけで新鮮でしたね。

物語としては、かなり怪奇色が強いのが特徴。
特にドラえもんとのび太の“石像”にまつわるエピソードはトラウマ級でした。だから今でも“千年の孤独”とかのフレーズにはビクッとなります。

また、本作の構造として面白いのは、パラレルワールドという“仮定”の世界を舞台にしたこと。だから、物語の軸が冒険ではなく違和感なのです(後半は冒険もありますけど)。“魔法が使える世界”のすこし不思議…というか、かなり不思議な世界観が面白いのです。

その中でも印象深いのは魔界に住む生物。
造形や行動様式が禍々しいのですよ。『のび太の宇宙開拓史』でも奇妙な動物が出てきましたが、それ以上に心に残るのは“怖い部分”も描いているからなのでしょう。まるで生態系が頭に浮かぶような存在感がありました。

また、伏線の回収も見事でしたね。
最初に提示された謎が解かれていく展開はミステリを読んでいる気分。だから、物語中盤の「ちょっと待って」のセリフには鳥肌が立ちました。まさしく「いや、真犯人は他にいる…!」的な感覚ですね。

ただ、今回、残念だったのが。
エンディングの曲が劇場版と違っていたこと。
当時、アイドルとして異色だった小泉今日子さんが好きだったので楽しみにしていたのですが…。でも、調べてみたらAmazonビデオでは差し替えられていないそうです。DVDよりも配信での鑑賞がベストなのでしょう。

まあ、そんなわけで。
魔法が使えたら良いな、とワクワクする作品。
少なくとものび太と同じ魔法くらいは覚えたいですね。というか、今でも風が強い日は心の中で一生懸命唱えていますよ。チンカラホイ。

To be continued… →→→ 『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』