ノッチ

蛇鶴八拳のノッチのレビュー・感想・評価

蛇鶴八拳(1977年製作の映画)
3.0
少林寺八流派の師範たちが集まり、最強の拳法“蛇鶴八拳”を生み出す。

その正当な伝承者には、技の極意が記された“秘伝書”と、“九龍令”という矛が与えられ、八派の門徒の頂点に君臨することができるのだった。

だが、その8人の師範たちが謎の失踪を遂げ、秘伝書も消失してしまう。

ジャッキーの古いカンフー映画。

ストーリー的には、水滸伝みたいにいろんな人がたくさん出てくるので見応えはあった。

この頃の基本のストーリーの、弱いジャッキー→身内が殺される→復讐を誓う→特訓→復讐という流れではない。

最初からジャッキーは強いです。

キレキレで大きな扇子技が圧巻。

拳シリーズのなかでも動きのスピード感が上位に入る作品です。

ジャッキー本人も、この作品で自分がどれだけ武術指導が出来るのか手応えを掴んだと言っています。

内容は次々に襲いかかる刺客を一蹴していきながら本当の敵に近付くというこれまた王道。

しつこすぎるほどの刺客ラッシュです。

飽きることなくアクションが見れることでしょう。

最後の対決は本当に見ごたえあります。

この作品は、確執のあったロー・ウェイがあまり絡んでないらしく、ジャッキーがだいぶのびのびやってる感じはします。

コメディー要素もだいぶ多いし。

闘いながら笑わせるっていうね。

そういう意味では後につながる作品なのかなって感じです。

ただ、秘伝書を手に入れようとする輩とのアクションシーンばかりで、先に先に進まない印象が強く、結局最後には延ばしていき終劇。

最初、八拳とかつくのでもっと様々な武術が融合するのかなと期待したのが決してそうじゃなく残念。

また、物語中で出てくる重要なアイテムと思われ、最初からさんざん伏線を張っていた九竜の槍がまったく出てこないままエンディングを迎えてしまうのも…。

効果音のずれや場面の変化に伴う画質の変化が激しく、最後まで立ち位置のわからない登場人物など、見どころ満載の作品に仕上がっている。
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