シネラー

ターミネーターのシネラーのレビュー・感想・評価

ターミネーター(1984年製作の映画)
4.5
午前10時の映画祭にて再鑑賞。
後にシリーズ化して、
今となっては幾つもの続編があるが、
個人的にシリーズで一番好きな作品であり、
自分のSF映画の元祖とも言える映画だ。

未来での人類と機械の戦争において、
人類側の救世主を産むことになる
サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)が、
1984年の現代でタイムスリップした
ターミネーターに命を狙われ、
そのサラを守る為に同じく現代に来た
カイル・リース(マイケル・ビーン)
と共に戦いを繰り広げる
SF映画シリーズの金字塔だが、
その登場人物の設定や世界観が
素晴らしいと思う。
冒頭で描写される戦争場面で
一気にSF映画として心を掴まれ、
生身の人間と強靭なサイボーグの対決
という危機的状況が良いと感じられた。
物語として無駄な部分もなく、
リースとの出逢いから
ターミネーターの追走劇を通して、
着実に戦士としての第一歩を歩んでいく
サラの成長が描かれていた。
ターミネーターへの恐怖感も強く、
シュワルツェネッガーの演技が功を奏して、
無機質なサイボーグが良く表れていたと思う。
又、今となってはチープに感じられる
ターミネーターのコマ撮り撮影も、
その不自然さが不気味な雰囲気と相まって、
絶妙な恐怖感を出していた。

SF映画として素晴らしく、
分からない未来に対しての不安を残す
物語の結末は良い幕引きだった。
その未来を変える為に動くのが続編
となっているが、
未来が決まっていないからこそ、
本作だけで十分に纏まって完結している
作品だと思った。
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