島袋健太郎

ターミネーターの島袋健太郎のレビュー・感想・評価

ターミネーター(1984年製作の映画)
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多くの人たちが言うように、かなり久々に鑑賞。観返して誰もが思う、低予算っぷりと、現代がいかに映像技術が進歩したかという点。
当時、ほぼリアルタイムで(しかしテレビで)観たけれども。凄い!と思っていたけれど、今や、なんだか可愛らしい珍品となっている印象。

だからといって、やはりこの手の作品の強みはストーリーを知っていても何度も楽しめる不思議な魅力と、若過ぎるアーノルド・シュワルツェネッガーの魅力を再発見するところにある。
つまり、観ていてまぁ、楽しい。

そして公開から30年以上を経過したが故の感想もある。
それは現代では「VFXの人」というイメージのジェームズ・キャメロン監督だが、本作の脚本も担当しているという点。
つまりストーリーの構成者としての部分。

ドジでノロマなウェイトレス、というリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーという人物造形。
自己肯定感の低さや、それ故にどこか奥手な、つまり恋愛経験もそこまで豊富ではなさそうな比較的内向的な人物。
だからこそ、(きっと童貞)のマイケル・ビーン演じるカイルの「写真で一目惚れ」であるということと、そのうだつの上がらない自分を命がけで守ってくれる、というロマンスに絆されるラブストーリーとして、後年「タイタニック」に連なるキャメロン監督の乙女な部分を感じた。

更に、短いけれどもしっかりとセックスシーンを描くことで、言うなれば「運命の子」を宿すという「儀式」をちゃんと映像にしていること、は大変に重要だと思った。
そして新作「ニュー・フェイト」では、むしろ無敵の完全主役級な逞しさをもって帰ってきたわけで、なかなか感慨深い。