とらキチ

モンキーフィスト/猿拳のとらキチのレビュー・感想・評価

モンキーフィスト/猿拳(1979年製作の映画)
3.3
ジャケ写からもわかるように、今でこそユン・ピョウの初主演作品として認知されているが、実は日本で紹介された当時の邦題が「燃えよデブゴン5 モンキーフィスト/猿拳」。なんと“デブゴン”シリーズのひとつだった作品。当時はとりあえずサモ・ハンが出演してれば“デブゴン”って付けとけ!みたいな感じだったのでしょうか(苦笑)因みに劇中サモ・ハンがちゃんと絡んでくるのは中盤以降。
コンビで間抜けな詐欺師をしていたユン・ピョウは、やたらと強い拳法家と出会い弟子入りする。だが、その拳法家は稀代の大悪党で、あわてて逃げ出すが相棒が殺されてしまう。九死に一生を得たユン・ピョウは妙な拳法を操る浪人(サモ・ハン)と出会う。浪人は「猿拳」という珍妙な秘儀をユン・ピョウに授ける。
ジャッキーの“コミカル・カンフー”路線に乗っかって製作されただろう作品。でも、詐欺師コンビの相棒が殺されてしまうという、陰惨な展開になるところがサモ・ハン監督作品らしいところ。
素軽い身のこなし、脚技と蹴りの姿の美しさがユン・ピョウの真骨頂。サモ・ハンとの特訓パートがメチャクチャカッコイイ!連続バク転とか縄跳びしながらの型の動きとか最高過ぎる!まぁ、はっきり言って前半はすっ飛ばしてココから見ればイイ!ってな感じですらあったりする(汗)。
そして相棒を殺した仇敵との最終決戦。ユン・ピョウとサモ・ハン2人の夢の共闘に、敵を倒せばその後の余韻一切無しの唐突な終劇!これぞ香港映画!
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