ここら辺の回になると、ストーリーがどうとかそういう事ではなく何か終わりを感じさせるものが色々あって、目を背けたくなる。
この頃の渥美清さんはドクターストップを遮っての出演。
声にはハリがなく、肝臓癌特有の浮腫みも見受けられ動きもゆっくり。
だが、かたせ梨乃さん出てくるあたりからは何とか寅次郎の通常営業が開始。
マドンナがあの、セクシーなかたせ梨乃さんとだけあって、怪我してしまうシーンからとにかくエロいサービスショット。
そして別の場所で繰り広げられる満男の恋模様も、とびっきりかわいい牧瀬里穂さん。
気が強くて、言いたいこと言ってくれる関西女子が満男と相性ぴったりな気がした2人の微笑ましい時間でなんとか持たせた作品。
たかが一度の失恋で落ち込む満男に叱咤する寅さんですが、そんな寅伯父さんのことを本当に慕ってやまない満男の姿にも心打たれます。
おなじみの「けっこう毛だらけ〜」なんて言う寅さんもなければ声張り上げておいちゃんやタコ社長と喧嘩するようなシーンもない。
当時、病気について明かされていなかったファン達としては、随分と期待はずれな回となったことだろうと思いますが、渥美さんのいない観ればもう感慨深いシーンばかり。
そういう悲しみ方は寅さんも喜んでいないとは思うので、残りも楽しんで臨みます。
