しんご

48時間のしんごのレビュー・感想・評価

48時間(1982年製作の映画)
3.3
人種、性格に始まり全てが水と油の2人が即席コンビとなってやがてよき相棒になる、80年代バディ物の古典的作品。

「ゲッタウェイ」(72)でもそうだけどウォルター・ヒル監督はとにかくセリフ回し、展開が最小限なことで有名で、本作もその例に漏れず上映時間は95分と短め。だけど、そこに王道パターンが詰め込まれているものだからテンポよく観賞できる。

口八丁で陽気なレジーのキャラは翌年公開の「ビバリーヒルズ・コップ」(84)そのもの。役柄が囚人と刑事と真逆なだけで、この時点でエディ・マーフィーのコミカルさは確立されていたんだね。スティービー・ワンダーの裏声モノマネでザ・ポリスの「ロクサーヌ」を歌う登場シーンは笑えてインパクトあるし、カウボーイバーで刑事の振りして情報を聞き出すシーンは今観ても面白い。

それと好対称のニック・ノルティ扮するジャック刑事ね。ゴリラみたいに体格良くて狂暴、仕事熱心ゆえに彼女とケンカしてイライラするこの人間味がなぜかおじさんになってから見るといいんだよな笑。時代なんだろうけど、どこでもタバコ吸ってすぐポイ捨てするジャック絵になってカッコいい。

本編自体は凄いご都合主義だけどね。ストーリーというよりこの2人の関係性の変化をメインに楽しむ作品。
しんご

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