無花果

FLIRT/フラートの無花果のネタバレレビュー・内容・結末

FLIRT/フラート(1995年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

”初見のハルハートリー作品を観てる”状態に、静かに心の水が沸騰してきたポツポツした音を聞いた。嬉しいという気持ち。
どうして、これは彼の作品なんだろう、と思うわけをじっと考える時間も楽しく、なんとも美しい時間を見たなという気持ちになる。無機質で冷たい色調と冷たい視線、音楽、丁寧に整えられた服じゃなくても丁寧に選ばれた服に見えること。東京編の二階堂さんの装いは間違いなく、彼女のためのバランスを着てるなと思った。ハルハートリーの作品の彼らの装いへ、こんな風に服を纏いたいと思う気持ち、自分のための服という強い力を、特に意識することもなく選んでいる彼らの身軽さへの憧れ。本当はもっと簡単に生活したい。
ドイツ編の彼の蛍光イエローのトップスと濃いピンクの生花のシーンが、とても好き。あと、ああこれはパターンとして続いてると気付いてから銃声の登場にずっとヒヤヒヤしていた。