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南極物語のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

南極物語(1983年製作の映画)
3.3
1958年2月、日本の第2次南極越冬隊は悪天のため上陸を断念し、第1次越冬隊が連れていった15匹のカラフト犬は繋がれたままの状態で食料もなく昭和基地に置き去りにされた。
翌年結成された第3次越冬隊は、そのうちの二匹の犬、タロとジロが極寒の南極で生き残ったことを知る。
この実話を感動的なフィクションを交えながら、南極・北極ロケを敢行して映画化した大ヒット作。
監督は蔵原惟繕。
音楽は「炎のランナー」のヴァンゲリス。
なお、今回の鑑賞はデジタルリマスター版。
英題: ANTARCTICA
(1983、143分)

①人間
・第1次・第3次越冬隊員(高倉健)
・第1次・第3次越冬隊員(渡瀬恒彦)
・その婚約者(夏目雅子)
・第1次越冬隊長(岡田英次)
・カラフト犬リキの飼い主/少女(荻野目慶子)
・ナレーション(小池朝雄)

②カラフト犬
・繋留場で遺体で発見された犬: 7匹
・氷海に消えた犬:6匹
・生き残った犬:2匹

「どんな生き物にも命がある。誰もその命を奪う権利なんかないんだ」

見どころは北海道生まれのカラフト犬が南極の厳しい自然の中で懸命に生き抜こうとする姿。人間は影が薄い。
生き残ったのは南極育ちのタロとジロ。やはり、厳しい環境に対する適応力と生きる術(すべ)が小さい頃に身についていたのではないか。加えて、二匹一緒に育ったことで協力し支え合う関係だったことも大きかったのではないかと思う。

(蛇足:猫よりイヌ派)
「植村直己物語」や本作で描かれているように、犬ぞり用の犬がいなければ人間は南極やアラスカで生きていけない。
また、牛やヤギなどの家畜を飼う世界中の人たちにとっても犬は生活に欠かせない生き物だ。
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