MayuShimada

ラストデイズのMayuShimadaのレビュー・感想・評価

ラストデイズ(2005年製作の映画)
3.3
カートのことじゃなくて、カートの死に着想を得た虚構だよって注釈が入ってもカートに見えてくるっていうのが、逆にこの映画の良さを妨害している気がする…。

孤独感がすごい。薬物依存の描写も入るし自殺願望がありそうな表現も入ったりするけど、そんなに痛々しくはない。でも孤独感がすごい。
俺のこの気持ちは他のやつらには説明したって絶対解らない、俺はどうしてもこういう風にしかなれないんだっていう精神的孤独と絶望感。

周囲が認識してる自分像と、自分で認識してる自分像のズレ。ぶつぶつ独り言を呟きながら緑の中を彷徨う姿を見てると大丈夫だよって言ってやりたくなりますが、そういう時って優しさすら重荷に感じたりするんだよな…。

最後、天から降りてきた梯子を登ってるような演出にすることで鬱映画な雰囲気をちょびっとだけ美しく変えてくれています。
だがやはり鬱々としている。みなさん、この映画は用法用量を守って正しく鑑賞しましょう。

画が綺麗。自然の音がそのまんま聞こえてきて、目をつぶって観たら(←は?)瞑想できそうです。
MayuShimada

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