やし

僕はラジオのやしのレビュー・感想・評価

僕はラジオ(2003年製作の映画)
4.0
鑑賞前は、知的障害をもつ黒人の青年が高校アメリカンフットボール部で活躍するスポーツものかと勝手に思っていたが、「グッドウィルハンティング」のような心温まるドラマだった。


高校フットボール部のコーチ、ジョーンズ(エド・ハリス)は部の練習をフェンスの外から見つめる黒人青年(キューバ・グッティングJr.)をあるきっかけを境に部の手伝いとして学校に招き入れることになる。
その青年はやがて学校の生徒だけでなく、町の皆にとってかけがえのない存在になっていくのだが…。


コーチが良かった。
州北部屈指の名コーチで町の信頼も厚く、(なぜか)床屋で開かれているフットボール好きの集まりでもコーチの扱われ方は特別。
だが、そんなコーチが青年に良くすることを周囲の人間は悪い影響ばかり懸念して反対する。
それでもコーチが青年に尽くす理由がこちらの心を打つ。


コーチ役のエドハリスは相変わらず眼光鋭く渋く格好良い。
個人的には大好きな「ザ・ロック」のハメル准将がどうしても印象深いが本作の役も負けていない。


青年ラジオ役のキューバ・グッティングJrはこれまた大好きな「ザ・エージェント」に続いてアメフトものの出演だが、アカデミー賞を獲った同作に続いてこれも各賞受賞してもいいんじゃないかってぐらいの名演。

そんな演者の力もあってこの映画には泣けるシーンが多い。
特に最後のシーンには驚きとともに大きな感動があった。


filmarksのレビュー数、クリップ数が意外に少ないのであまり周知されていない作品かも知れないけど良作でした。
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