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美女と野獣のいののレビュー・感想・評価

美女と野獣(1946年製作の映画)
4.1
お茶目なコメディーみたいな可笑しさと、説諭的な御伽話のミックスジュース。1946年製作ということだけど、その1946年に、こんなことがやれたんだ!こんな風に表現できるんだ!と、今作をご覧になったあなたは、歓喜しながら堪能していくより他はないだろう。それはまるで、野獣と出会ったベルが、野獣の内面を知るにつけ、野獣に惹かれていく様相と見事なまでに合致する。CGなんてものもまだない時代、だったら人間でやっちまおうとw、くりぬいた壁から腕だけ出して持ち上げたランプとか、くりぬいた壁から顔だけだした彫刻とか、どんなDIYの天才もびっくりしちゃうような工夫もいっぱいw♪ やはりここでも鏡と手袋。こちらの手袋は、『オルフェ』の手袋よりも幾分高級そうだった。にしても、ベルの美しさ。ベルが城の階段を駆け上がっていくときのスローモーションの美しさ。野獣がベルを抱きかかえて階段を上がるときに射し込む光の美しさ。揺れるカーテン。痺れるぜ。が、、、 、、、だ。野獣にかかった魔法がとけたとき、どんな人物になるのか? あれはない!どして?なぜなんだ? 最後はやっぱりコメディで終わる! ジャン・コクトーにしてやられた-! 


してやられるのも、悪くないっす!笑
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