コーディー

籠の中の乙女のコーディーのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
4.1
ヨルゴスさん、やっぱあんたどうかしてるぜ!褒めてるよw
ロブスターよりも鹿殺しよりも変態w

生まれてから一度も家の敷地を出ずに育った息子と二人の姉妹。しかし成長した息子の性処理相手として外部から招かれた女性がこの家の均衡を揺るがす。狂気の過保護が創り上げた嘘の上塗りで溢れ返る小さな世界は奇妙で不気味で不穏しかない。そしてここでは猫が最強悪w

親父の常軌を逸した躾に何の疑いもなく従う子供たち。そしてそれをそっと見守る母。いや〜恐ろしい!けど外部がジワジワと内部を侵し出し生まれる動揺、そして子供たちに芽生える衝動の流れ。映画も大きく絡んでくる展開はとても面白かった。長女のダンスシーンはいろんな感情がブワッときますね〜

‪一見穏やかな親父の狂気が唐突に沸点を越える瞬間のこの人ヤバイよ感、謎のルールや罰wそして〝ゾンビ=黄色い小さな花〟など言葉が意味を成さない異様な世界は怖いけどブラックな滑稽さに満ちてて、観ててこっちまでおかしくなる。怖い画や音や怪物が何もなくてもこんなにもゾッとできるんやね。子供たちの無垢さや美しくも温もりのない世界の違和感が鮮烈。
ラストシーンも素晴らしく最後まで怖い!‬