リリー

籠の中の乙女のリリーのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
2.5
ヨルゴス・ランティモス監督の「聖なる鹿殺し」の狂った家族を見てからトラウマが残っていたので、「女王陛下のお気に入り」を見る前は身構えていたのですが、悪趣味なシーンはありましたが意外に大丈夫でした。しかしその後に観たこの作品にやはり狂った家族が再び登場して、トラウマが蘇ってきてしまいました。心が欠落した人を見るのは疲れますね。
これは、「聖なる鹿殺し」と同様究極の児童虐待です。広くて美しい郊外の豪邸に住みながらも外界をシャットアウトした生活を強いられる美しい兄と姉妹。しかしとてものびのびとして幸せそう。兄が庭の芝生に野花を見つけた時、「ママ、ゾンビを見つけたよ」と言う様子には笑えます。間違った言葉を教えられているからです。そして飛行機のおもちゃを取り合う様子は3歳児のよう。
観客に想像を促すエンディングです。モヤモヤします。
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