ミサホ

この森で、天使はバスを降りたのミサホのレビュー・感想・評価

3.7
若い頃に観て以来、2度目の鑑賞。
なんか良かったよなぁ…と心に残っていた作品です。Markしていたけど、レビューをきちんと書きます。

人にスポットを当てているような邦題ですが、原題は、本作に出てくる食堂の名前「THE SPITFIRE GRILL」となっている。決してファンタジックな物語ではない。
いや…ところどころファンタジックかも知れない。天使…?ふむ、なるほど。


前科持ちの若い女性パーシーが主人公。出所し、再出発するための新天地として選んだのが、ギルアドという田舎町。

閉鎖的なこの町で、老婦人ハナ(エレン・バースティン)が営む食堂を住み込みで手伝う事になった。

突然、町に現れたパーシーは、人々の噂の的となり、好奇の目を向けられる。しかし、こんなことで怯むような、やわな女の子ではない。なかなか肝の座った勝ち気な子だ。

このパーシーが、疑念に満ちた町の人々の心を解きほぐし、そして、いつしか町に溶け込んでゆく……ある事件が起こるまでは。

再出発に手を貸してくれるハナ(頑固者だけど!)はもちろん、マーシャ・ゲイ・ハーデン演じるシェルビー、そしてパーシーに淡い恋心を抱くジョー。彼らとの交流も素敵だ。

コミュニティや組織に属したとき、全員が全員味方という状況ってのはなかなかないと思う。ある程度、踏み込んだら、よく思わない人もいれば、助けてくれる人もいる。

人ってのは互いを分かり合えるのに、それなりの時間を要するけれど、絆と信頼を築き上げる過程こそ、大事にしたい。

町全体が思わぬ事件に巻き込まれてしまうけれど、過ちを繰り返して、人は成長していくのだなぁ。

少々、編集?が雑だな…と観ていて思ったけれど、素敵な作品でした。そして、原題と邦題のどちらもしっくり来る内容でした。

アメリカのああいう食堂のごはんって美味しそうだなぁ…白ごはん🍚は流石にないか…残念。
ミサホ

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