らんらん

王将のらんらんのレビュー・感想・評価

王将(1973年製作の映画)
4.5
お馴染み?明治から昭和にかけて活躍した将棋指し阪田三吉の物語

今回で5回目となる映画化作品なんだとか
阪妻に始まり辰巳柳太郎、三國連太郎(続編と2作)と来て今回は勝新太郎が主演です(偶然かみんな郎付いてるw)
三國連太郎の続編以外は一応全部見てるんだけど、最近見た三國の王将しか覚えていないので今回はそれとの比較とかしながらの感想

まず目につくのが勝新太郎と中村玉緒の夫婦役!
こんなにガッツリ共演してるの見たの初めてかも
同じ大映の京都班にいながら共演少ないんですよね(座頭市シリーズにも出てなかったみたい)
その共演が大映でも勝プロでもなく東宝でってのも不思議な感じ

で、勝新の阪田三吉は思ったよりも全然大人しくて真面目!
だけど勝新らしくなんか危うさがあって、そのドキドキで楽しめちゃう
たぶん台詞とか動きのアドリブ多いと思う、次に何が起こるかわからない緊張感みたいなそれが堪らない
例えば勝新が目が見えなくなって頭を抱えて転げ回り、はずみでランプを倒して畳が燃えちゃって、その火を中村玉緒が座布団で押さえ込んで消すってシーンがあるんだけど
完全に火が消えてなくて、それを見ていない勝新はそこに転がり込んで「アチチ」ってw 慌てて再度消そうとする中村玉緒との一連のシーンのアドリブ感にドキドキ

全体的なストーリーの流れは大体一緒なんだけど、三國版と比べるとこっちのほうが好きなところ多い
娘が三吉に意見して喧嘩するシーンとか、最後の電話での語りかけなんかすごい良かったなー
なんか自然と感動出来たというか、、、たぶん好みの問題もあると思うけど!

三國連太郎も悪くないよ、憑依してるのかってくらい凄まじい演技だったけど
でも勝新のが好きだなー、なんか可愛らしさもあるというか人間的な魅力?エンターテイメントしてる感じが好きなんですよねー
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