たつなみ

ブルーベルベットのたつなみのレビュー・感想・評価

ブルーベルベット(1986年製作の映画)
3.5
難解と言われるリンチの作品の中でもとても分かりやすい。

独特な奇妙でまったりとした雰囲気に前半はちょっと違和感を感じていたが、D・ホッパーが登場してから一気に面白くなる。
笑ってしまう程短気で『ファ◯ック!』と言いまくるクレイジーな演技は最高。
K・マクラクランが拉致られるシーンはメッチャ怖かった。

一見美しく平和に見えるこの世の中でも、一皮むけば暗くて陰惨な世界が存在している。
物語の発端となる『耳』の穴がどんどんクローズアップされていくシーンは正にその世界への入り口を表している。
そういえば『ツイン・ピークス』も似たようなテーマだったっけ。

”見てはいけないもの”ほど首を突っ込みたくなる気持ちはよく分かるが、私はここまで関わりたくないなぁ…。