マーくんパパ

ビルマの竪琴のマーくんパパのレビュー・感想・評価

ビルマの竪琴(1985年製作の映画)
3.9
市川崑が自ら2度目のリメイクに挑戦。前回の静謐なモノクロ映像からカラーに変わり山岳、ジャングル、川辺の自然風景と仏教施設の現地ロケシーンを遠近取り混ぜ効果をあげている。まだまだ初々しい中井貴一の水島上等兵、仏の道に進み望郷の念と戦友仲間との惜別を言葉を抑制した演技で表現、最後の別れの返礼を無言の竪琴“仰げば尊し”に乗せるシーンは前作より泣けた。「オーイ、ミズシマ、イッショニ、ニッポンヘカエロウ」と弟鸚鵡はこれからも水島の肩の上で呼びかけ続ける。方や兄鸚鵡を引き取って帰国する兵士(誰かなあ、隊長かな?)も「アア、ヤッパリジブンハ、カエルワケニハイカナイ」と鳴く声を聞き続けることを想像して又涙…、でした。