ネブュラー

サイコのネブュラーのネタバレレビュー・内容・結末

サイコ(1960年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ネタバレ的感想です。







ユング的母殺しが、親からの独立・自立を意味しているのに対し、サイコの場合、母殺しにより、自己の中に母を内包する、母に内包されるというエディプスコンプレックス的欲求を曝け出す。
ノーマンを殺人鬼に仕立て上げるまでの精神過程が説明されることにより、今までのノーマンの行動は、歴然とした思考回路の異常さを証明することになり、何度見ても気持ち悪さを募らせる。

最後の最後まで、焦らし続けるヒッチコックのいやらしさ(特に終盤の母、ノーマンの会話が聞こえる部屋を、上から覗かせてくれるのかと思いきや、覗かせなーいというツンデレ演出)に引っ張られてしまうサスペンスとしての面白さ、不気味さ。
そして、ノーマンの心理状況を知ってから改めて見ると、ジワジワくる気持ち悪さを伴うスルメ映画。
ラスト母ノーマンの一人語りの気持ち悪さも最高。
ネブュラー

ネブュラー