アマプラ。ふつうに息を呑んで、ふつうにドキドキして、ふつうに最後まで楽しめた。
ケイト・ベッキンセイルは可愛くて強い。ミャンマーの血が入っているそうだけど、『アンダーワールド』のセリーンよりもずっと血の通ったシェリフを演じて好感。もちろん冒頭にはサービスショットが入るし、カーペンターの『遊星からの物体X』ほどじゃないけど、そこそこのグロさをじっと見つめる眼差しがステキ。もうそれだけで十分楽しめるじゃんね。監督のドミニク・セナは寡作だけど、ミュージックビデオをたくさん撮っている人らしくて、押さえるべきところはきっちり押さえているよね。
トム・スケリットがいい味出してるよね。存在感たっぷり。人の良さそうな顔。もっと若かったときの『エイリアン』(1979)のノストロモ号の船長さんのときの雰囲気を残していてよい。それにしても、ほんとにいい俳優さん。『M★A★S★H マッシュ』(1970)から、ハリー・ディーン・スタントンの遺作『ラッキー』まで、なんだかアメリカ映画の風景みたいな人だ。
エイリアンもモンスターもヴァンパイアも出てこなかったけど、今にも出てきそうな雰囲気は、きっとアメコミっぽいのだろう。コミックで読むのはどうも苦手なんだけど、映画化すると生きる作品が多いような気がするな。
まあ、深く考えずに、雰囲気を楽しむってやつ。ウィキペディアの英語版をみると批評家から酷評されたらしいけど、それってたぶん期待が大きすぎたからなんじゃないかな。ふつうに面白いけどね。
ごちそうさまでした。