隠された記憶の作品情報・感想・評価

「隠された記憶」に投稿された感想・評価

踊る猫

踊る猫の感想・評価

4.4
怖い……スジの整理からボンクラな私はデヴィッド・リンチ『ロスト・ハイウェイ』的なものを想像していたのだが、この怖さは思いつく限りでは(私の不勉強がここで祟って来るのだが)なによりも黒沢清氏と似ているように思われる。残虐な場面は二箇所しかないのだけれど、心理的にどんどんこちらを追い詰めて行くという巧みさにその共通性を感じたのだ。もちろん両者には重大な違いがあるが(黒沢氏のオカルト臭さがハネケには見当たらないこと、等々)、それについて語り始めると長ったらしくなるので控える。語弊のある言い方を敢えてすればこの映画はミステリではなく、サスペンスでもあるようで広く括れば立派な「ホラー映画」なのではないか。冒頭の長回しとロングショットに仕掛けられた「信頼出来ない語り手」の存在を感じてからは(予告編を観ていなかったもので……)、あとはもう追い詰められっぱなしだった。ネタを割りかねない禁断の領域にギリギリで触れればラストの並ならぬ緊張感を備えたロングショットと長回しは、この映画の犯人が実は誰でも良いのだ(誰でもあり得るのだ)という、悪意がフラットに広まっているという瀰漫こそがこの世界の「真実」なのだという事実を象徴しているのではないだろうか?
YooMee

YooMeeの感想・評価

1.5
エンディングに何の意味が隠れているのかと凝視すれば、そういうことなんだなと思うだけだった。
MUA

MUAの感想・評価

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仕事に成功し裕福な生活をしている家族の元に見知らぬ人物から届けられるビデオテープ。再生するとひたすら自分達の家や生活が盗撮されている。後日には気味の悪い絵も同封され、一家は不安に襲われると同時に主人公の男は次第に心の奥に封印していた過去の出来事を思い出し・・という作品。
ハネケの「ピアニスト」がものすごく大好きな作品なので、”世界観”を目的に鑑賞。正直、画はつまらなくて結構飽きてしまった。
しかし、「神の視点」として作られたであろうこの作品は、ある意味video artのような感覚で見るのが一番良いのかもしれない(個人的に)。
過去に見た「ストーカー」(1979年)もまた、なかなか画が退屈だと感じた反面テーマはぶっちぎりで好きな作品だったが、今作品も私の中では同じような位置づけにある。
常に見られる事を意識するメディア業界で働く主人公の男が、仕事以外のプライベートを「見られる」事で、今度は自身が意識していなかった面を炙り出されてしまう(この作品では無意識な人種差別)、という意味では二重構造を持っており、自身が見たいものを見ること、見えていない所を見られることに関して色々と考えさせられるものがある。

ある意味で私の中ではスルメのような作品であり、何度も見てテーマを考えたい感じでした。という事で今作は無評価で。。。
Punch

Punchの感想・評価

4.0
ハネケすごすぎる。エレベーターのシーン半端ない。ただ主人公の罪意識とか非倫理的側面をもっと掘り下げるというか押し出しても良かった気がする。
non

nonの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ある日、自宅前を隠し撮りしたビデオが届く
住人は気味悪がる
誰かのいたずらか?
またビデオが届く。不安がる住人
子供の時代、意地悪をしたあいつを思い出す。まさかあいつの仕業か?
またビデオが届く。そこにはとある団地が映っていた。住人はそのアパートを訪ねる。
そこにはあいつがいた。問い詰めるが知らないという男
またビデオが届く。
怒りに震えた住人はあいつの所へ行くが、やってないと言い残し目の前で自殺を図る。
一体誰が?
エンディングは息子とあいつの息子が談笑していた。
トンキ

トンキの感想・評価

3.5
難しい難しい。
首切りのシーンはまじでびびった。
特典の監督インタビュー見たら、ワンシーンワンシーンかなり拘り持ってて、やっぱ深い事考えてんだなと。
いろんな人の考察読むのが楽しみです。
「映画はテレビじゃねーんだぞ!与えられるばかりじゃなくてちったぁ自分で発見しろ!」とばかりに聞こえてきそうな挑戦的な映画。
エンディングロールになったら気が緩むに決まってるだろ!こんなん分かるか!
kyoko

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3.8
はからずも、ついこの間観た「ザ・スクエア」と根っこのテーマがかぶっていた。

ラストについてはいろいろ物議を醸しているらしい。「犯人の特定」は大して重要ではなく、解釈は完全に観る側に丸投げされている。トレーラーと本編との乖離っぷりは「午後8時の訪問者」を思い出した。

ビデオカメラを通して見ているのは、個人的な感情を持つ「どこかの誰か」だったはずが、徐々にその目線は我々の目線と同一化していくようだった。まるで陪審員にでもさせられたような気になるが、半面見られている側に回ったような気にもなって落ち着かない。

生きていくうえで疚しい経験はつきもの。
肝心なのはその疚しさとの向き合い方。
自分は「恥じない生き方」をしているかを、いやでも考えさせられる作品。
主人公が息をするように嘘をつくので、怖い...

前見たんだけど、首絡みのシーンしか覚えてなかった...ショッキングな映像って忘れないよね
(2018年DVD41本目)
(2018年通算87本目)
本作のジャンルはサスペンススリラーになると思います。
テレビキャスターとして精力的に働く主人公の元にある1本のビデオテープが送られてくるのが話の始まりです。その内容は、ただ単に自宅の玄関が映されているだけというものでした。全く意味不明であります。その意味不明なところが本作のミソです。その後に続けてビデオテープは送られてきました。
映画は差出人が分からないままに、進んでいきます。謎を謎のままであるから、主人公と妻に変化が表れてきます。ネタバレになりますが、答えは最後まで分かりません。本作は猜疑心を描写した作品であります。
理解が難しい作品とも思いますが、これがハネケ監督の狙いらしいです。個々の解釈で映画が終わってからも楽しんでほしいということです。
結末を望む人には物足りない内容とは思います。でも何も起こらないのもフランス映画の特徴なんですが(笑)
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