せびたん

SF/ボディ・スナッチャーのせびたんのレビュー・感想・評価

SF/ボディ・スナッチャー(1978年製作の映画)
4.2
宇宙からやってきた植物っぽい何かが、人間の外見と記憶をコピーしてどんどん入れ替わっていくという話です。コピーは人間の睡眠中に行われるので寝たら終わりという雪山レベルに難易度が高い異星人との闘いの物語でした。

同じ考えを持つ仲間だと思っていた家族や友人が一晩のうちに入れ替わっていて知らないうちに自分に敵対しているっていうのがマジで怖かったです。
中学生くらいのときに観たときは…(>_<;)

怖すぎた記憶があったので観なおしましたら、今となってはそれほど怖くもなく(ここでの演出がその後に踏襲されすぎ?)、場面によっては軽く笑えるレベルになってましたけど…
これが大人になるっていうことなんでしょうか…
これをめっちゃ怖い映画としてお薦めしてしまったことがあり(つい最近)、ホントに申し訳なく思っております…(´•̥﹏•̥`)

今観ますととってもオーソドックスな作りの、ホラー映画の古典の名作のひとつなんだと思います。映像はとてもきれいでした。黒が強調されていて、わたし的にはとっても映画らしい画面でした。明るいリビングで再生したら何が映ってるのかまったく分からないレベルです、たぶん。昔のフィルムらしい黒の深さが素敵でした。

ぶっちゃけた話をすると、公開当時はソ連がまだ元気にご存命だったから、これは家族や友人が洗脳され思想的には別人になってるという怖さを描いたプロパガンダ映画なのかなと。そうと分かっていてもとっても怖かった映画だったんだけどなあ。

きな臭い世の中になってきておりますが、この映画のような光景を目の当たりにはしたくないものです。
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