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暗殺の森のmiumiuのレビュー・感想・評価

暗殺の森(1970年製作の映画)
4.1
子どもの頃のトラウマを乗り越えるために「普通でありたい」と願い、情勢に合わせてファシストに入党、秘密警察として反ファシストの大学教授の調査、暗殺を命じられた主人公。
普通であるために結婚した若い妻との新婚旅行を名目にパリに行き、教授夫妻と会うが…

サスペンスかと思いきや、人間ドラマで恋愛ものでもあった。映像が美しく芸術的。
美しい女性陣、美しいパリの街並み。

内容は、「アイデンティティって何だろう」と考えさせられた。
拘り執着していたことがあっけなく崩壊する終盤、邦題と繋がる場面より、むしろそちらの場面に唖然としてしまった。
「普通」の基準も時代や文化でガラリと変わる。「みんなが特別、オンリーワン」という見方も現代の日本だからこそなんだろうな…
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