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しなの川のニックのレビュー・感想・評価

しなの川(1973年製作の映画)
3.5
由美かおるが美しい。由美かおる演じる魔性の女・雪絵がすごい。仲雅美演じる竜吉を手玉に取り、岡田祐介演じる沖島を「情熱の末路を見たかったから」と言い追いかけてその気にさせた後に捨て、再度竜吉を誑かし心中未遂、佐渡で母に再会して「女だから」ということで全面和解し、血の繋がらない父を慮って裕福な事業家の元へ嫁に行き、傷心の竜吉は満州へ。
新潟県の雪深い十日町、長岡、塩沢を舞台に、一人の自由奔放な女性のしょうもない遍歴を描いて秀逸。昭和の香りがぷんぷんして、嫌いではない。
岡田祐介のヘタレぶりも様になっていた。
加藤嘉の刑事の声が良くって、台詞も歯切れが良くって素敵だった。
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