サッカー観たいだけなのに…
イランでは女性がスポーツ観戦できなかったという衝撃の事実を知りませんでした💦
雰囲気的にダメとかじゃなくて、マジでダメなやつ。
犯罪者として扱われていました…。
2005年6月のワールドカップ最終予選
イランVSバーレーンの試合中に撮影されたという本作。
冒頭、試合会場に向かうバスの中に男装をした女性が一人。
それに気づいた乗客の一人が知人に「女がいる」とコソコソ。
その時点で、もはや異様な光景。
結局、少女は割高でチケットを買わされ、ボディチェックに引っかかりあえなく御用。
連れて行かれたのは、スタジアムの外の柵で囲まれた簡易的な檻。
そこには同じように男装した少女が何人か捕まっている。
彼女たちは犯罪者の扱いを受ける。
容疑はサッカーを観ようとスタジアムに来たから?😂
もはや日本人の感覚からは理解不能レベル💧
再びのパナヒ監督作。
重たいテーマでありながら、それを一つの映画としても観やすいようにハートフルな感じに仕上げているのが凄い。
悲壮感だけが漂ってしまってもおかしくないのに、少女たちを少しコミカルチックに描くことによって、こちら側もエンタテインメントの一種として今作を楽しむことができる。
今作はベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞されたそうで、過去作のカンヌ国際映画祭とヴェネチア国際映画祭の受賞と合わせて3大映画祭を制覇されたとか。
そして、今作もイラン本国では上映禁止😂
先の『チャドルと生きる』などと合わせて、国内外に”ここがおかしいよイラン”を伝えてきたパナヒ監督。
詳しくはわかりませんが、それによって政府に目をつけられ、改革派の大統領候補を支持したことも相まって2010年に拘束されたとか。
その結果、20年間の映画製作禁止を命じられたパナヒ監督はどうするのか…
次はアレを観るしかない。
追記:
ネットの記事を見ていると昨年、40年ぶりにイランの女性がスタジアムでサッカー観戦をできたというのがあった。
まだまだ制限はめちゃくちゃ多いらしいけど、チケットを普通に購入できただけでもかなりの進歩らしい👀