「ギネス認定のテイク数!スポーツに恋愛の青春カンフーコメディ」
1982年製作。
「ヤングマスター師弟出馬」と「プロジェクトA」の間の時系列で、監督、脚本、武術指導までジャッキー。カンフー期とスーパーアクション期の転換期の立ち位置。
ジャッキー映画に珍しくお金持ちのボンボンの設定でジャッキースタントチームにもおいてもスタントダブルを務めたりするマースが親友役を演じる。
内容はまるで高校生くらいの精神年齢なのか好きな子を2人で騙し合いながらアタックしたり、父親の目を盗んで稽古や勉強をサボったり青春コメディ作品の要素が強め、カンフーにおいても達人というわけではなく若者ながら、格上の組織のボスにがむしゃらに立ち向かうアクションでした。
特に「龍虎武師カンフースタントマン」でも取り上げられてた、納屋の2階からマースが身体1つで落下して、地面に叩きつけられるシーンはやはりどうかしてますね笑
それに本作では唐突にオリジナルのスポーツシーンが入ってきて、1つ目は「ドラゴンキッカー」なるフットサルくらいのコートで蹴鞠のように羽根を落とさないようにパスし合いながらゴールを狙うチーム戦で、華麗な蹴り技をコントロールの難しい羽根を使いかなり臨場感がある。
2つ目の「ゴールデンポイント争奪戦」はラグビーボールサイズのボールを4チームが奪い合い自陣へのトライを身体をぶつけ合いながら目指すラグビーのようなもので、これもまたパスの連続など凄いシーンが続く。
なんでもこれらのシーンに2,900テイク以上撮影したり、撮影されたフィルムも通常の10倍近かったようでNGフィルムの量がギネス世界記録に認定されてるようです。
香港映画はアクションシーンには時間や労力をかけますが、身体のみの対人戦と違い、ボールやチームプレイなどより完成系を再現するのが難しかったのだと思います。
ただ労力の割に知名度や評価も低いのが残念。