ジョン・カサベテスの作品には度々登場するベン・ギャザラの主演作。
とにかくベン演じるイタリア系のクラブ支配人コズモを執拗に追うカメラと、絶頂の表情から次第に影を増し、脂汗にまみれる姿へと変化していく様子は、カサベテス作品らしくとても素晴らしい。
日本人にはなかなか馴染めないアメリカのクラブのショーの様子がふんだんに描かれ、クラブの人気を維持するため毎夜クラブで過ごすコズモと、イカサマポーカーにはめられて大借金を作るコズモはまさに天国と地獄。
経営者としての男の生き様と、そこにいる人達を含め守るために命を賭ける姿を描いた快作。
