お茶漬の味の作品情報・感想・評価

「お茶漬の味」に投稿された感想・評価

小津4Kでみた。

女の世界と男の世界がそれぞれ描かれていた。
それがぶつかるのが夫婦なんだなあ。

この映画に出てくる女達は文句を言いながら、ひたすら自由に生きている。
あの時代の女性のイメージが、向田邦子のエッセイに出てくる母親しかなかったので新鮮だった。

この映画で描かれている上流層の夫婦関係を見て、当時の庶民層は何を感じたんだろう?
(小津映画は上流層向けのものだった?)
今作は今の時代のほうが伝わる人が多いのではないかなと思った。


第三者視点で人々をうつしているのが良い。
第三者というより第四者というべきか(?)
視点というより視界というべきか(?)
演出意図がさりげないのが良い。
脚本がいい。
小津映画は2世代以上の人々を描くので深みがあるんだなぁ。


津島恵子さんが可愛かった。
agata

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3.8
何が不満なのだろうと思うのは自分が男だからか。良い暮らしぶり
sc

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3.8
笠智衆が若いなと思ったけど東京物語と1年しか違わないのか…
冷めきった夫婦関係の中に、もう少し情のようなものが伏線として感じられると、違和感が少なかったと思う。
eshu

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4.4
残ったご飯、
お茶漬けにしましょうか?

梅、鮭、海苔は定番。お漬物、明太子、わさび、塩辛なんかも好きよ。

一杯のお茶漬けがわだかまりをサラサラっと流してくれる。上品じゃないとこがいいわ。沢庵もぼりぼり噛んだりして。

小腹を埋めるのにちょうどよくって。ただ一緒に食べてるだけで何だか色々バカバカしくなっちゃうの。


※この映画、たくさん素敵なレビューがあるの。中でもskipさんのがとってもいいわ。(名前出して怒られちゃうかしら☺︎)

このともすれば退屈にも受け取れそうな日常風景が、しかしどうしてここまで引き付けるのかと考えると、そこには関係性のエロスがあるのではないかと思うのです。結局、岸恵子や津島恵子が本人のポテンシャル以上に可愛くキュートに見える(そしてその女優たちと対置させられる男優たちが滑稽で愛おしく見えるのも)関係性が醸成するエロスなのだ。

「早春」において、岸恵子と池部良は、不倫と言ってもそこには淡島千景を巻き込んだ昼ドラ的なドロドロ愛憎というものはなく、危うい橋を渡るようなフックはない。つまり、関係性によって規定されうるロールモデル(ステレオタイプと言ってもいいかも)・役割期待を絶妙に外してくるところに関係性萌えのエロスがあるのではないか。

「お茶漬けの味」にしても、佐分利信と津島恵子の叔父と姪という関係性からあわや逸脱してしまうのではないかと思わせるシーンがある。もちろん、表面的にはいたって清潔な関係性ではあるのですが、やりとりの妙だったり、という部分からどうにもそう見えてしまうのですな。

「秋刀魚の味」でも思ったのだけれど、岩下志麻と笠智衆という実の親子という関係をまっとうしつつも、そこはかとない男女の関係を予感させる。

そのくせ話のオチはかなり予定調和的というか、家族の再興に帰着するあたり、かなり妙な作りになっているのではないかと思うのです。

で、書いていて思ったのだけれど、この点においてわたしは小路啓之との共通性を見出してしまっていたりする。まあ自分でもどうかと思うのですが、小路啓之の作品はどれも「愛」や「関係性」についてめちゃくちゃ遠回りにぐねぐねこねくり回したあげくに至極まっとうなところに行き着く漫画であると思っていて、そこが自分が小津を楽しめるところなのかな、と思ったりする。まあ、小路啓之の場合は表現メディアが漫画であるという部分でかなりカリカチュアされていたりするんですが。イハーブなんか、実の父親を男として見ている娘が出てきたりしますし。ただ、小津の場合はそこまで禁忌的に描くことはしないので、その端正さ・上品さはむしろ対極にあると思うんですけれどね。



やっぱり思ったのは小津って日常系の鬼なのではないか、ということですよね。どれもこれも話が驚く程に卑近なのですな。もっとも、当時の、ということではあるので社会の構造が変化した今見て全面的に同意できるかどうかは定かではありますんが。
る

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3.8
お茶漬けのシーンまで、なんか好きじゃないなぁと思ってたんだけど、時代が違うが故の考え方の違いからかな?
お茶漬けのシーンからはとっても良かったし、その後のことを言葉だけで説明してるのも私の想像力で補完できてよかった。
yumicco214

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5.0
夫婦ふたりでお茶漬け食べるシーン、
この世で一番優しいシーンで大好き。
テーマが簡素だった為少し冗長過ぎるようにも感じたが、ラストにかけての展開が凄く良かったので◎。「夫婦が印象的な作品は?」と問われたら、これからは必ずこの作品を提言していきたい。

男と女、複雑なようで案外単純。お茶漬けのようにさらさらと、思いの外とけ合える。夫婦はやはり腐れ縁かな。きっとそうだろうな。勿論、世の中、円満な夫婦もいれば、離婚する夫婦もいる。そして、たとえ別れても相手に言い知れぬ感情を抱いてしまうのも事実らしい。それ故に、籍が入っていてもいなくても私にとって夫婦は永久的な存在だ。
そんな男女は如何にして夫婦となったのか?考え方や育った環境、身分等、百人いれば百通りの人生があり、差異もある。それでも相手に愛を感じれば、自然と嗜好(思考)が同期し、家族になりたいと望む。この気持ちの有無を本作はエレガントに慎ましく描いている。
親子とは異なる独特な空気を含む夫婦。夫婦の共同作業と言ったら大袈裟かもしれないが、他人が共に同じ行為をする意義を本作から大いに学べた。特に終盤の”お茶漬け”を一緒に食すカットは満場一致の名場面だと思う。共に”お茶漬け”を食べるという動作一つで完璧に夫婦関係を表現していた。小津監督は本当に凄い。とても洒落ていて、2人の境遇の差を表すのに適したサブジェクトを選別している。本シーンだけでも観る価値が十分あると確言出来る。

良い映画だった。30歳になったらもう一度観たい。


【メモ】
将来、男の人を見極める時がきたら、本作に倣って、その人が身につけている洋服やネクタイのセンスではなく、頼もしさ(決して男らしさではなく、あくまでも自分にとっての頼もしさ)で判断しようと思う。そして、一緒にお茶漬けをさらさらとかきこみたい。 素朴で親近感のある、ありきたりなお茶漬けを。

お腹すいた。笑
メモ

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2018.11.12 @ 角川シネマ有楽町
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