お茶漬の味の作品情報・感想・評価

「お茶漬の味」に投稿された感想・評価

小津4Kでみた。

女の世界と男の世界がそれぞれ描かれていた。
それがぶつかるのが夫婦なんだなあ。

この映画に出てくる女達は文句を言いながら、ひたすら自由に生きている。
あの時代の女性のイメージが、向田邦子のエッセイに出てくる母親しかなかったので新鮮だった。

この映画で描かれている上流層の夫婦関係を見て、当時の庶民層は何を感じたんだろう?
(小津映画は上流層向けのものだった?)
今作は今の時代のほうが伝わる人が多いのではないかなと思った。


第三者視点で人々をうつしているのが良い。
第三者というより第四者というべきか(?)
視点というより視界というべきか(?)
演出意図がさりげないのが良い。
脚本がいい。
小津映画は2世代以上の人々を描くので深みがあるんだなぁ。


津島恵子さんが可愛かった。
しかしね、節子さん。あんた一人で複雑になってますけど、大きい神様の目から見たらおんなじなんですよ。
〜パチンコ/甘辛人生教室〜。

落ち着いた室内、突然動き出すカメラ。常に刺激的な実験を行う小津は映画の中を見せる。「見る」ことを忘れかけたころの高カロリーなドリーにシビれたね。この目はだれの目だろうか。
「嘘つかない幸福なんて世の中にないわよ」
いやまちがえた、
「玉が自分だ自分が玉だ!」。
しばらく忘れてた題名を最後に思い出して微かな歓びに、むくむくと食欲が湧くのを感じた。ひょうきん笠智衆に愛を込めて。
さぐち

さぐちの感想・評価

4.5
小津監督の映画は、心から笑えるのに切なくて、地元に帰ったみたいな気持ちになります。
愛しいシーンなのに、少し悲しく感じてしまう自分が悲しい

そんな空気をとてもドライに喜劇に仕立てており、見事です。

このレビューはネタバレを含みます

 小津調というスタイルがほぼ完成されていて、ローアングルから部屋をとらえたカット、ミディアムショットで人物をとらえて、真正面から台詞を繋いでいくカット。更には人物が部屋の手前から奥へと奥から手前へとゆっくりと移動したあとにシーンが始まる。見ていてウットリとしてしまうから不思議なリズムです。

 全体的にコミカルな展開で冒頭の奥さんと姪っ子の会話から小気味よいやりとりで全体が進んでいきます。奥さんが旦那さんを騙して友だちと旅行する展開が続き、姪っ子の見合いが上手くいかずに夫婦がぎくしゃくして口をきかなくなる。そのまま旦那さんはウルグアイへと転勤が決まって奥さん以外に見送られて飛行機に乗って行ってしまう。
 そこで初めて旦那さんがいなくなってしまい戸惑う奥さん。けどふらっと旦那さんが帰ってきて、喜ぶ奥さん。
 まさにツンデレってやつでここから一転、甘い性格になってるのが凄いです。「お茶漬が食べたい」という旦那さんに奥さんがお茶漬を作ろうとする。普段女中がしているので、どこに何があるのかわからず戸惑う2人。そこでお茶漬を食べる2人のシーン。その後は、奥さんが友だちにこんなことがあったと語るシーンに繋がるのもお見事でした。ちょっとおのろけすぎかな? とも思わなくはないですが、感動できるラストでした。

 ただ、日本の夫婦ってこんなに旦那さんがじっと耐えて全てを察して奥さんを包み込ないといけずにそんなに頼らないといけないのかな? と夫婦って大変だなと思ってしまいました。
 けど、トンカツが御馳走だったり昔のパチンコを楽しむ昭和27年当時の生活が見られるのも面白い映画で。 

 次に繋げる展開の見事さ、映像の美しさ、流れるようなリズム。小津安二郎監督の芸術がギュッと詰まった1本だと思いました。
イラッと要素多いけど終わり方良かった
笠智衆氏がまさかの感じで登場
あとカロリー軒気になりすぎる
朝湯

朝湯の感想・評価

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カロリー軒、人生甘辛教室
夫を小馬鹿にして勝手な妻と
妻の気を知らない真面目で少しのんきな夫。(いい男!)
ほんとうの意味でやっと夫婦になれた二人の、台所で寄り添いあって支度するときの姿なんか初々しくて可愛らしい。
お茶漬けさらさらと気安く飽きず、そんな幸せ。
ようは自分の在り方次第だ。
相手を敬い、思いやるのが大事。

こちらもやはり、さらりとほっと観られる映画。
Yuuki

Yuukiの感想・評価

3.4
理想の旦那様でした。
過去鑑賞
かわぐ

かわぐの感想・評価

3.5
東京物語を帰省中に実家でみてたのだけど,盆正月に慌ただしく実家に帰って数日すごしてそそくさと家へと帰る家族との関係に漠然と焦るような気持ちを頂いた.それに続き今年も年の瀬に小津監督作品を鑑賞.
倦怠期の夫婦の危機がひとつの出来事がきっかけで修復される.嫌な空気が流れる倦怠期の夫婦の冷めた関係が女性目線からたっぷりと描かれる.夫を影で鈍感さんと呼び,お見舞いと夫に嘘をつき友達と修善寺まで温泉旅行をする妻,嘘だとわかっていても何も言わずに好きに行かせてあげる夫.ものを言わない夫に不満をいだき好き勝手に遊んでいる上に旅先の鯉を「鈍感さん」と呼ぶ始末.夫は働き盛りで海外担当.当時では珍しい海外赴任を命じられるが・・・.
ごきげんよう.もうたくさん.今となっては聞き慣れない言葉が妙に耳に残る.当時の町並みや人々の生活もよくわかる作りになっておりある意味時代劇の様.展開も少ないし話も平坦な作りなのだけどなんとなく惹きつけられる.カメラワークが特徴的で人が話すたびに切り替わる.あとはローアングルからの全体像.ふとしたきっかけで倦怠期の夫婦が一気に近くなる感じが妙に現実的に感じた.最後のお茶漬けは美味しそうに思えた
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