なまくらウォッチメン

飢ゆるアメリカのなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

飢ゆるアメリカ(1933年製作の映画)
4.4
面白い

WWIから世界恐慌、赤狩りと諸行無常なアメリカ情勢に翻弄される男の不条理劇
利他的な「資本主義の歯車」である主人公は功績を讃えられる一方で路頭に迷う顛末を迎え、父親に憧れそれとは知らず「歯車」になるであろう息子の継承で締めくくる
これを70分で収める素晴らしさ

ストライキの暴力描写や赤狩り、序盤の戦争描写やモルヒネ中毒等、ヘイズ・コード以前の作品としてはなかなか苛烈で1933年の作品とはいえかなり見応えがあった

30年代の資本主義としてのアメリカ批判映画という意味でかなりの傑作