レンタルショップ店長M

ダンサー・イン・ザ・ダークのレンタルショップ店長Mのレビュー・感想・評価

4.0
「気持ちが暗くなる映画ないですか?」

意外かもしれませんが、本当によく聞かれるんですよ。

「ハイ、これです!」
私の場合は本作のお陰で即答可能です。
実に助かっております。

気持ちが落ちてる時に暗い映画を観る事が、むしろ ある種の癒しになる方もいらっしゃる様です。暗い映画と言っても、作品自体の持つ熱量は物凄く、堂々名作の貫禄。

辛い現実の逃避的に主人公の心の中で繰り広げられる、儚くも圧倒的に美しい音楽世界。これらが要所で挿入される、少し変則的なミュージカル映画。

音楽の持つ希望とパワーを表現した本作の主演に、自身が優れた音楽家であるビョークを起用した事は成功の源 ( オススメは3rdアルバム『ホモジェニック』) 。

確かに不幸な映画だけれど、ラストで流れる「NEW WORLD」が希望に満ち溢れた曲だったために ( 最後まで聴いて欲しい )、ある意味で主人公は救われたのかもしれない、とも思わされてしまった訳で。

このレベルの幸福論はもはや宗教が担当する領域に達していると思いますが、調べた所によると、監督は無神論者。

という事は『心の中の』幸せや救いは、主人公にとってはそれが『音楽』であった様に もっと身近なもの や普遍的なもの であって良いという事なのかもしれません。

それを見つけていれば多少の不幸は怖くない、的な・・・いや、そうだとしても限度がありますけど(笑)!サントラはたまに聴きますが、映画自体はもう観たくない(笑)。

しかし、だからこそ これから観るつもりの方は心に焼き付ける覚悟で臨んで欲しいですね。一見の価値は・・・あります!