Remi

ダンサー・イン・ザ・ダークのRemiのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

痛々しくて、リアルで絶望的で、救いがなくて、すべてが残酷で、この世の苦しみを罪をすべて詰め込んだような映画だ。苦しい。
矛盾と絶望と、願望が混ざり合う、うまくいかない世界の、間違いだらけの場所で、本当の幸せを願えたのなら死んでも構わない。すべての罪を認めて、その上で死を得ることがどれだけ美しいか。
彼女にとって死ぬこと が恐怖であっても、息子の未来を壊すよりははるかに怖くない。自分が失明するであろう息子を産んだことも、それを罪と認識していることも、全てを含めた上での死は、極上の美しさだ。ラストシーンは圧巻。歌い終わる前 という演出も素晴らしい。彼女が息子の未来が約束されたと知った時の安心と全てからの解放と諦め バランスが素晴らしい。鬱映画というには惜しい。もっとそこに含まれる、愛や人間の本質、死の表現と色々ある。本当に好きです。
Remi

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