『これが最後の歌じゃない。分かるでしょう?
私たちがそうさせない限り、最後の歌にはならないの。』
この話を映画にしようと思った製作陣に聞いてみたい。何故作ろうと思ったのか、何を伝えようとこの映画を作ったのか。
過去に映画で見終わった後、こんな鬱になる映画があっただろうか?しかもミュージカル映画で。
これを超える鬱映画があるなら観てみたい。
ミュージカルのシーン以外は基本セピア調の色彩で、慣れるまで私の目がおかしくなったのかと思った。
シングルマザー、盲目、貧困、これでもかってくらいの不幸のてんこ盛りの主人公。
さらに追い討ちをかけるビル。
見てる間何回ビルしねぇぇぇ!!って思ったか。正直死んだ後も足りない。何回でも死んでくれ。
あまりにも救いがなさ過ぎて、善人な人の行為でさえ疑ってしまう。
何か裏があるのではないか、騙されてるのではないか。そんな風に疑いながら観てしまったから、すごく疲れた。
正直、話の内容だけなら星1レベル。二度と観れそうにないくらいメンタルえぐられる映画。
でも、演技力とミュージカルの歌声と、あと映画全体から感じる不気味の中に、妙な温かみを感じてしまったから、このスコアになった。
軽率に観る映画ではないと、周りの人に忠告してから薦めるだろうな。
そして私はもう一度、いや何度もこの映画を観るだろう。この映画の不気味さに取り憑かれてしまった。