ししゃも

ダンサー・イン・ザ・ダークのししゃものレビュー・感想・評価

5.0
「工場で働いていた時にね、よくミュージカルを空想してたの。ミュージカルでは、恐ろしい事は何も起きないわ」

彼女の抱える現実はあまりに重く苦悩に満ちていた、彼女自身も現実を受け止めていた。それでも愛する存在のため強く美しく生きる母親の物語。

この映画の魅力は、ひどく現実的なところだと思う。映画的な展開や救いもなく、利用もされれば裏切られもする。
一方で、彼女の空想世界は豊かさに溢れ、希望に満ちている。この対比に、より一層現実世界のままならなさを強く印象付けられる。

「これは最後の歌ではないわ、これは最後から二番目の歌…」

彼女は生きた意味を握りしめ、終わらない物語を歌う。
ししゃも

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