ダギリオりょうさん草

ダンサー・イン・ザ・ダークのダギリオりょうさん草のレビュー・感想・評価

3.8
あぁ…マジでつらかった…

カンヌでパルムドールを受賞した本作。
監督は、カンヌから追放された経験のある(笑)らしいラースフォントリアー。
問題作を作り続けるトリアー監督作初見でございます。

まずこの映画、どこにも救いがない…
ミュージカルは楽しい面白いと思ってたそこのあなた!
大間違いやで!
どれだけ心を痛めつけられたか!
感動とか恐怖とかそんな感情じゃなかった…
一生で味わう苦しみや辛さがぎゅっと凝縮されているような感覚につつみこまれた。

将来視力を失ってしまう息子のために手術代を稼いで努力する母が、悲劇の底に落ちていくといったストーリー。
後半から、残酷すぎてグロくもないのに目を背けたくなる展開は面白いとは言えないが、素晴らしいと感じてしまった。

ミュージカルに関しては、ダンスとかは若干チープではあったもの、(でもそれも計算された演出なのかもしれない)「現実を視れず、空想しか視られない」といった悲惨なテーマが詰め込まれていることに気づくと、改めて残酷すぎると思った。

色のトーンが落とされた映像や手持ちのカメラワークなど、こちらも一見チープに見えたが、ラストに近づくととても興味深いと感じた。

賛否両論の本作。
個人的には賛のほうかな。
めっちゃ好きってほどでもないが。
何度も見たいとは思えない、
一回でもう十分、
いや、一回も見たくなかった
と思ってしまうほどの作品。
これがパルムドール受賞したってのは普通にすごいと思う。


ハッピーエンドバージョン求む。