凪

ダンサー・イン・ザ・ダークの凪のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

2020年4月9日
★3.6
Netflix
初鑑賞 

映画の世界観を表すタイトルが秀逸
グリーンマイルを観た後と同じ気持ちになる
切なく虚しい
純粋すぎる純粋なセルマが酷い目に合うのはやりきれない

【追記】
2020年10月21日
★4.5
2回目

この映画、すごい、、、
メロドラマで観客の感情に訴えながら、ビルとセルマの関係性で白人低所得層と移民の対立を表してる
そしてこの物語のテーマであるセルマの目の障害

セルマの身体=アメリカ国家
失明していく目=セルマ自身

と捉えると、全て辻褄が合う

障害が息子に遺伝するのは貧困の連鎖を表していて、お金を払って手術するしか免れる方法がないのも移民の貧困問題と同じ
最期に “I can’t breathe, I can’t breathe”と叫ぶセルマ
構造的人種差別は未だになくならない 
セルマが死んでしまうのはアメリカ国家の崩壊を表しているのかな

気持ちがいいラストじゃなく、絶望的だからこそ色々な感情が湧き上がる
とても深くて上質な映画
これこそ芸術だ、と思う
凪