ななか

ダンサー・イン・ザ・ダークのななかのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

これ以上、見るものは何もない
I've seen what I was and I know what I'll be
I've seen it all there is no more to see

最後から二番目の歌
私達がそうさせない限り、最後の歌にはならないの


息子への頑なな愛だけで、闇の中で歌い踊るセルマ。途中からミュージカルシーンと現実との乖離がひどく、目も当てられなかった。どこまでいっても絶望。全てを失っていっても、息子のために必死にもがいていた。
ただ、ジーンが成長した時、金の工面のために殺人まで犯し面会も拒んだ母の気持ちを理解できるのか、病が遺伝すると知っていながら自分を産んだことを母のエゴだと思ってしまったりはしないのか。自分の目よりも母が必要だったと思わないのか。
セルマは知る由もない。彼女はただ未来の幸せなジーンと彼の子供のことだけを思って死んだ。もしかしたらそれが救済なのかもしれない、と思った。
愛が伝わっていてほしい。
ななか

ななか