トランスマスター

ダンサー・イン・ザ・ダークのトランスマスターのレビュー・感想・評価

4.0
#82 今更ですが初めて見る名作第二弾

徐々に視力を失って行くミュージカル好きのプレス工場でシンクを加工する工員でチェコ移民のシングルマザーが主人公。
息子も同じ症状の目の病があるため手術費用をためる為、工場のダブルシフトや内職に励む日々、親子が住むトレーラーのオーナー夫婦とは良好な近所関係で子供の面倒も見てくれる仲。職場もハンディキャップを背負っていてもサポートしてくれる親友や真剣に交際しようとする同僚にも恵まれているがとある事件をきっかけに予想外の結末を迎えるバッドエンド映画です。

◆良い点/注目ポイント
・画質が荒い画面からハンディビデオのような味のあるアナログな映像が作風にマッチしています。
・共産主義社会で暮らしてきた主人公の不器用な行動様式が随所に表現されています。
・ラストのキーワード108歩は煩悩の数と同じ、洋の東西を問わずこの数字には意味があるのでしょうか。
・セルマが自分の事を大好きなジェフと一緒に湖の湖畔近くの森で車が止まった時レイプされるんじゃないかと不安でしたが、泣きっ面に蜂の状態は回避できました。ジェフ演じるピーター・ストーメアに『プリズン・ブレイク』の負のイメージがまとわりついていた為です。
・ストーリーの起承転結のメリハリがしっかりしていて後半パートはトイレにも行けません。

◆改善点
・劇中に挿入される空想のミュージカルは重要なポイントなのかもしれませんが私にはしっくりきませんでした。ボリウッド映画のようにストーリーの中断が嫌いな人には向いていないと思います。

◆総括
・盲目の女性のキャンディー缶に詰まったこつこつ貯めた1ドル紙幣の束の価値について考えされました。
ジェフとキャシーが工場で弁護費用のカンパを募ってくれたら良かったのに・・・・。

-2020年 82本目-