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行きずりの街のharunomaのレビュー・感想・評価

行きずりの街(2010年製作の映画)
5.0
東映の良心の怪作、とおそらく一般的には呼べるのだろう。
当時二度目のレイトショーで、他に客もいず貸し切り状態で観たのを憶えている。
このとんでもないフィクションの話法に誰もが、この作品を嫌厭するのだろうし、分かるはずもないフィクションの歴史がここにはある。ルノワール経由恥ずかしゼミナールの反時代的な所作。自然さとの闘いは続く。そうだろうか。最後まで観るのならば、小西真奈美の濡れ場は最強であるし、彼女の情動的身体と科白は女性映画として見事だとしか言えまい。2011年に『東京公園』へ続いていく。権謀術数の菅田俊も石橋蓮司も素晴らしく、窪塚洋介は嘘でしかないキャラクターを堂々と構築している。

波多野和郎 - 仲村トオル
手塚雅子 - 小西真奈美
広瀬ゆかり - 南沢奈央
大森幸生 - 菅田俊
木村美紀 - 佐藤江梨子
藤本江理 - 谷村美月
園部行雄 - 杉本哲太
神山文彦 - ARATA
中込安弘 - 窪塚洋介
池辺忠賢 - 石橋蓮司
手塚映子 - 江波杏子
うじきつよし
大林丈史
でんでん
宮下順子

最強の布陣である、なんと言っても小西真奈美の母親役である江波杏子が素晴らしい。撮影に仙元誠三がいる。東映はこれでいい。白石和彌のような安いチンピラが大手を振って適当に懐かし映像を撮るものではなく、阪本順治でよかったのだ。
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