キメキメの構図にひたすら魅せられる映画。
戦争による負の遺産とも言える一家を映し出す。場所は団地の一部屋のみ。
こんなにも個性豊かな人物たちによる話ってのは、そりゃあ面白くなるという感じ。
金への執着心の凄い父親、まともに見えて何かまともじゃない母親、会社のお金を横領してくる息子、その彼女。彼女の野望を叶えるためならなんでもやってやる精神が素晴らしすぎる。若尾文子さん美人すぎるし。小説家に嫁いだ娘ももちろん変。
でてくるひとたちみんな変な映画です。
ストーリーも面白いのだけれど、一つ一つの絵が本当にいい。上から覗く娘だったり、こっそり見てる母親であったり、ドアの覗き穴であったりが、いい構図を生み出してる。なめて撮られてる映像が多かったのだけど、それも良い。真似してみたいシーンが多い。
テレビのダンスに合わせて、踊ろうと二人が夕焼けをバックに踊り出すシーンは、狂気すらも感じれる。いや狂気しかない。
キャストも豪華で、なにより変わった映画でとてもよかった。
