風の旅人

ビフォア・ザ・レインの風の旅人のレビュー・感想・評価

ビフォア・ザ・レイン(1994年製作の映画)
4.0
マケドニアを舞台にマケドニア人とアルバニア人の民族紛争をテーマにしたオムニバス形式の作品。
美しい山岳地帯の風景と人間の残虐行為が対比される。
三部構成で、一部〜三部がメビウスの輪のように繋がっており、物語は作中の「時は死なず、巡ることなし」という言葉に逆らって螺旋を描く(時系列的に撮れるはずのない写真が存在する)。
我々は平和に慣れてしまって、生きていることにありがたみを感じないけれど、いつ事件や災害に巻き込まれるかは誰にもわからない。
本作はそんな日常の危うさを容赦なく突きつけてくる。
風の旅人

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