Jeffrey

裏切りの街角のJeffreyのレビュー・感想・評価

裏切りの街角(1949年製作の映画)
3.0
「裏切りの街角」

冒頭、ロサンゼルスの空撮から始まり、とある駐車場で接吻している2人が映る。車の中での会話、強盗計画、仲間を裏切る、故郷、ナイトクラブ、ヤクザ、現金輸送車襲撃、就職、密会、刑部。今、サスペンスに満ち溢れた物語が始まる…本作は1949年にロバート・シオドマクが監督したバート・ランカスター主演の映画で、この度DVDにて初鑑賞したが面白い。やはりほぼクライマックスのトラックダウンして、主人公たち2人をまるで絵画のように捉えるカメラは圧巻で、ガスで一面真っ白になる空間は緊張感があり迫力がある。低所得者層の住処だったバンカーヒル地区が効果的に取り入れられているのも見所だろう。さて物語は、久しぶりに故郷に帰ってきたスティーブは別れた妻アンナが忘れられず2人はナイトクラブで再会する。スティーブの母や幼なじみの刑部ピートは、派手好きなアンナはヤクザのスリムの女だと伝えて2人を引き離そうとする。現金輸送車会社に就職したスティーブは、アンナと密会を重ねる。ある日、その現場がスリムにばれたことから、とっさにその場をごまかそうと現金輸送車襲撃の計画を提案する…と簡単に説明するとこんな感じで、クライマックスの煙に包まれた現金輸送車襲撃シーンは圧倒的で、全編サスペンスに満ち溢れてていて面白い。スティーブン・ソダーバーグがリメイクした「蒼い記憶」や、「ゴダールの映画史」に引用されたりしている。ファムファタールとの出会いが破滅の人生に変貌していくスティーブンと言う主演を演じたランカスターの芝居は圧倒的だった。
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