kojikoji

反撥のkojikojiのレビュー・感想・評価

反撥(1964年製作の映画)
3.7
1964年 イギリス🇬🇧映画
監督はロマンス・ポランスキー

こんな映画とは思わなかった。サイコスリラー。すごく怖い。
ヒッチコックのサイコが1960年。
この映画はその4年後の作品。
カミソリを振りかざす恐怖は、ヒッチコックの影響がどこかにあるような気がする。
カミソリ🪒ほど痛さを感じるものはなく、その恐怖は尋常でない。ポランスキーはヒッチコック作品でそれを感じたはずと思うのだが。

ロンドンのアパートで姉と暮らすキャロル(ドヌーヴ)は美容室で働き彼女に言い寄る男コリンもいる。
姉は不倫をしていて毎晩のようにに泊める。彼女はそのことに強い嫌悪感を抱いていた。
毎晩のように姉の喘ぐ声が聞こえてくる。
神経質で潔癖性のキャロルは、男性恐怖症になり、同時に男に犯される夢を見るようになり、徐々に精神的に壊れて行く。
ある日姉と男が旅行に出る。
彼女は引きこもってしまい、いよいよ精神が病んでいく。

ドヌーヴが壊れていく潔癖症の女性をリアルに演じてみせる。元々神経質そうに見える彼女だが、若さでそれがさらに引き立っている。この当時、とんがっているイメージがかなり強い。

彼女はしきりに鼻をかく、何かそこに見えているように。それが、兆候を示してうまく表現されている。
腐ったじゃがいも🥔から芽が吹き出し、ウサギ料理を放置して腐らせている。部屋は異様な匂いが立ち込めているに違いない。
この映像が繰り返し映し出され、それがすごく異様で彼女の崩壊を表しているようだ。
同じ男に犯される夢を見る。壁の亀裂が始まり、壁から手が出て極限に行きつく。この描写が怖い😱

犯行は果たして夢か現実か?

2023.05.02視聴194
kojikoji

kojikoji