Ryoma

反撥のRyomaのレビュー・感想・評価

反撥(1964年製作の映画)
4.0
ドラム🥁の不吉感漂う歪なリズム・ビートに合わせアップされるカトリーヌドヌーヴのさもすべてを見透かすような大きな眼球・瞳、それに、動く視線に合わせ瞬く瞼が長い睫毛と鋭い眼力だから尚更恐ろしく不気味さを感じる。
姉の不倫に誘発され、感情が掻き乱されることで、自分も性に目覚めていく過程や、情緒不安定になり徐々に不可解な行動を起こしたのちの精神が崩壊していく様が見てて気の毒であり、辛かった。姉思いの妹でありながら…何ともいたたまれない。
カトリーヌドヌーヴ。一見、ポーカーフェイスな女性を演じているように見えて、よく目を凝らすと実は、微妙に変化する視線や骨格など、表情を巧みに使い分けていて移ろう感情を非常に上手く演じきっていたように感じたし、心情の機微もしっかり読み取ることができた。
モノクロのため、すべて読み取ることはできなかったが、何やらショッキングな描写も幾らかあったよう。無垢で純粋な彼女をそこまで追い込んだ姉の不倫相手はじめ、様々な人、環境が許せない。
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