キャロルは姉と2人で暮らしている。しかしその姉は既婚の男性と2週間旅行にいくのでキャロルは一人になってしまう。
男性恐怖、というかキャロルの性格は男性嫌悪だと思う。
姉の恋人の歯ブラシやシャツが勝手に置かれていることで姉と自分の領域が汚されたと感じてしまうところや、好きでもない男に言い寄られることはキャロルにとって不快以外の何物でもないのだ。
女性である以上、男性からは性の対象として見られてしまう。閉め切った部屋の中で次第に狂っていくキャロルの姿は怖いと感じるかもしれないが無理もないと思う。
この、映画に出てくる男性たちの底知れぬ気持ち悪さとスリルを演出する音や舐めるようなカメラワークがキャロルの恐怖が出ていてよかった。
もちろんこの映画は傑作なんですが、この映画をポランスキーが撮ったということにいろいろ考えさせられてしまう…
ポランスキーは過去に少女たちに性行為を強要させていたり、彼もまたこの映画の男性たちと同じように女性を性の対象として見ているので。