shibamike

間諜最後の日のshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

間諜最後の日(1936年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

この映画は納得がいかなかった。

1916年、戦時下におけるスパイ映画の本作。主人公アシェンデンとヒロインのエルサ、この二人の考えが許せず、強い憤りを覚えた。こいつら二人は自分達が殺人しなければ、セーフと言っているようで信じられなかった。お前ら二人以外も殺したくて殺してんじゃねえよ!

アシェンデンは長身の渋いイケメン。作家でありながら、士官としても優秀と専らの評判。カッコいい主人公!キャー素敵!…いや、ちょっと待ってくれ。映画全編通してコイツどこで活躍したよ?カジノでボタンをうっかり手放して老紳士を誤特定するし、登山では直前でビビって逃げるし(セッティングしたの自分のくせに!「危ないケイパー!」じゃねえよ)、チョコレート工場ではバカみたいに工場の説明真剣に聞いてるし。したことと言えば、エルサといちゃついてただけだ。殺しや危険察知などの重要で面倒なことは全部将軍任せである。

あと、ヒロインのエルサ。こいつは一体何を考えてスパイになったのか?任務の邪魔しかしていない。クライマックスのマーヴィンとの決闘にて、「殺しちゃダメェ!」とほざいた時は笑ってしまった。じゃあ、どうすんの?
血も涙も無いように描かれていた将軍の方がマシだと思った。

老紳士の犬が、主人の死期を悟って吠えるのは、もはや超能力犬だ。察する奥さんもエルサもヤバい。

老紳士の死後、殺人を心底憎むエルサがアシェンデンに泣きながら訴える。「人殺しは最低よ!」深刻な意見のぶつかり合いかと思ったら、あっという間に「一目惚れだったの❤️」、「愛してるよ❤️」と速攻でイチャイチャが始まり、ヘラヘラするアシェンデンとエルサ。お前らマジで何やねん!

アシェンデンが結局任務をやめないので、エルサは愛想を尽かして去ろうとするが、一人で勝手にどこかへ消えればいいのに、たまたまフロントで出会ったマーヴィンに「私も一緒に行く!邪魔はしないから!」もはや、ただのビッチっす!

敵のマーヴィンが人妻エルサを夫がすぐそこにいるのに、ねっとり口説く神経も意味不明。

ラストのクライマックスで将軍とマーヴィンが犬死にで、アシェンデンとエルサは「僕らは殺人しなかったね😄」と言わんばかりのハッピーエンド感。
汚い仕事は他の奴等がしろ!自分達さえ良ければそれでいいんだ!と言わんばかりに思えた。

こらイカンですよ。
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